こんにちは。公認心理師の髙橋です。
「心理カウンセリング」
と聞いて、
どのようなことが思い浮かぶでしょうか?
一般的にはまだまだ知られていない世界なので
怪しい世界のように思われる人も
少なくないかもしれません。
「心を読む」とか「未来を占う」とか…
はカウンセリングではありませんのでご注意ください。
このコラムでは、
明らかにヤバそうなカウンセラーと
そうでないカウンセラーを知ってもらうために
心理カウンセリングとはいったい何なのか、
心理カウンセリングを受けるとしたら
何を目安にカウンセラーを選べば良いか
についてお伝えいたします。
心理カウンセリングとは
「心理カウンセリング」と言っても
実はいろいろな考え方や方法があって
一言で言い表すことは難しいのですが
あえて言うならば、
悩みや困りごとなど
「心のこと」について
心理学の専門家に相談をし
解決のための援助を受けること
と言っても
差し支えないのかなと
私は考えています。
とは言っても、
これだけではザックリした説明なので
いくつかの視点から
心理カウンセリングについて
もう少し考えてみたいと思います。
心理カウンセリングの成り立ち
まずは
心理カウンセリングの成り立ち
から考えてみましょう。
「心理カウンセリング」
と呼ばれるものは、
世界的にみても、
100年ちょっと前くらいから出てきた
比較的、新しい人間の営みです。
心理カウンセリングの
ベースにあるものは、
「臨床心理学」
という学問です。
「臨床心理学」とは
心のことを解明し、
困っている人の役に立てよう
とする学問のことを言います。
たまに「カウンセリング」と聞くと
占いや精霊・オーラなどの
いわゆるスピリチュアル的なものと
一緒にされることもありますが、
非科学的なものとは
基本的には別である
と考えてよいかと思います。
心理カウンセリングは
学術的に検討された
理論や方法に基づいて行われています。
心理カウンセリングをする人
次に心理カウンセリングをする人
についても考えてみます。
心理カウンセリングをする人のことを
「心理カウンセラー」
と呼びます。
心理カウンセラーと聞くと
何か特別な勉強をして
資格か何かを持っている人
と思うかもしれませんが、
実は日本では、
誰でも心理カウンセラーを
名乗ることが出来てしまう
ので、注意が必要です。
例えば、
スピリチュアルカウンセラーのような
非科学的なカウンセラーも
心理カウンセラーと名乗っています。
また「心理カウンセラーの資格」も
民間の資格がたくさんあって
ほぼ素人でも取れる資格もある
ので、こちらも注意が必要です。
個人的には、
素人やスピリチュアルの人でも
良い人もたくさんいらっしゃるので
全てを否定する訳ではないのですが、
私が身内や知り合いに勧めるならば
やはり信頼できる資格を持った
心理カウンセラーをお勧めします。
信頼できる心理カウンセラーの資格
と言うことで、
最後に信頼できる資格についても
お伝えしたいと思います。
臨床心理士
一つ目の資格は、
「臨床心理士」
という資格です。
臨床心理士は
日本の数ある民間資格の中で
最も信頼できる資格と言って良いでしょう。
この資格を取るためには、
科学的な臨床心理学の理論と技法を
大学と大学院で6年間学ぶ必要があります。
昔からある資格で、
公的機関の信頼も厚く
病院などで働いている心理カウンセラーは
ほとんどこの資格をもって働いています。
公認心理師
二つ目は、
「公認心理師」
という資格です。
公認心理師は、
2019年に初めて生まれた
心理職の国家資格です。
こちらも、
大学と大学院または
大学院に相当する実習機関で
科学的な臨床心理学の理論と技法を
6年間学ぶ必要があるとされています。
まだ出来たばかりですが
臨床心理士と同様に
質の高い心理カウンセラーの資格
になっていくでしょう。
まとめ
- 心理カウンセリングとは、悩みや困りごとなど「心のこと」について、心理学の専門家に相談し、解決のための援助を受けること。
- 心理カウンセリングは、科学的な学問による方法です。
- 心理カウンセリングを受けるなら、「臨床心理士」か「公認心理師」の資格を持つ、質の高いカウンセラーを探すことをお勧めします。