自分の身体・性別に嫌悪感。これは性同一性障害?

こんにちは。
臨床心理士&公認心理師の高橋です。

今回は、
こころの質問箱
届いた質問にお答えいたします。

ご質問

自身の身体や性別(女性)に強い嫌悪感を抱いています。

そのため、今日まで、会話・格好・行為全てを、男性のようにして、生きてきました。

これは性同一性障害なのでしょうか?

臨床心理士・公認心理師の回答

自分の身体や性別に強い嫌悪感
を抱いていらっしゃるのですね。

性同一性障害の診断は、
法律上、医師にしかできませんので
それが性同一性障害かどうかは
お答えすることができないのですが

性同一性障害について

一般的に言われていることと

心理学的に気になることについて

お伝えしますね。

性同一性障害の診断基準

性同一性障害の診断基準
ものすごく簡単にいうと
次のようにされています。

①心の性別と、身体の性別が異なる。
②それによって、苦痛を感じている。

(参考:DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル

本当はもっと複雑なのですが
わかりづらいのでかなり簡単にしています。

診断基準について
より詳しく知りたい場合は、
こちらのサイトなど
詳しく書かれているかと思います。

嫌悪感の理由

ご質問では、
自分の性別に

「嫌悪感」

がある
ということでした。

 

心理学的に気になるのは
この「嫌悪感」を

どのような理由で感じているのかな

というところです。

 

心の中で思っている
自分自身の性別が、

本当は「男性」であるのに

身体は「女性」である

ということに対して、

嫌悪感を感じているのであれば、

上記の基準に近いかもしれません。

性同一性障害を診断できる場所

性同一性障害を診断できる場所は

精神科

です。

 

精神科と聞くと驚くかもしれませんが、
性同一性障害の治療には

まずは精神的サポートが大切である

と推奨されています。
(私もそう思います)

お辛い時はぜひ医療にも頼ってみてくださいね。

その他の可能性

一方で、

これとは別の理由で、

ご自身の性別や身体に
「嫌悪感」を感じる場合もあります。

 

心の性別と身体の性別は同じだけれど

なぜか「嫌悪感」を感じてしまう

という状態です。

 

この場合は、
性同一性障害というよりも、

その他の可能性を探った方が良いように思います。

 

その可能性としては、

例えば、

過去に性別や身体に関係する
何かつらいことやショックなことを
経験しており、

それを身体が覚えていて
「嫌悪感」
を感じてしまう

といった状態です。

 

どのような理由でそうなっているかは

自分でもよく分からない場合もあります。

 

その場合も、相談先としては、

精神科に受診をしてみても良いと思いますし、

心の専門家(臨床心理士・公認心理師)
に相談してみるのも良いかと思います。

どちらも、きっと助けになってくれます。

困った時には相談を

当サイトでは、
医学的な診断や治療はできませんが、
心の専門家(臨床心理士・公認心理師)
にメールで相談をすることができます。

どんなことでも結構ですので
お気軽にご相談ください。

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